おじさんが亡くなりました。


享年55歳。
おじさんはうちのお父さんの弟。
5人兄弟の末っ子。

親密度はというと、中学までは
面識があったのだが、
高校になってからはまったく会っていない。

うちの家計は親族で
会社経営をしていて
5人ともその主要ポストにいた。
傍から見れば、仲良い団結した
兄弟かもしれないが
崩れ落ちるのは、雪解けよりも早かった。

おじさんが病気になり、お店に出てこなくなると
まるでそっぽを向いたように
姉妹はあらぬ方へ顔を向けた。
唯一うちの親だけが、おじさんに親身に接した。

『兄弟は他人のはじまり』というが
こういうものかと感じていた。

その後親族の前には姿を現さなくなり
ひっそりとその消息を閉ざす。

幾年か経って、おじさんが住んでいるところが分かり
親と向かうも返事はなし。
それでも、うちの親は毎週そのおじさんのところに
差し入れを持っていき、
一言二言の手紙を置いていた。
それが、6年くらい。

ある日、病院行きたいからと
親に連絡が入る。
そして、入院。
末期がんだった・・・

そうなる前に多種多様な手立てはあった。
でも、
でも、
負けず嫌いのおじさんはそういうことをしなかった。

姉妹がお見舞いに行ったとき、
おじさんはこういった。

『見舞いになんか来るな!』

何年もほったらかしにしておいて
いまさらなんだ?っていうかんじだろう。
また、捨てられた、裏切られた
そういう思いでずっと生きてきた、この十数年。
病気になってほいきたって・・・

許せないよ。許せない。

おばさんたちは、その一言で黙ってしまった。
うちは親のおかげなのか
快く受け入れてもらった。

正月に帰ったとき一目散にお見舞いに行って
あんなに元気にしてたのに・・・
その、3日後おじさんの容態が急変。
その次の日、朝06:55
おじさんは大きな天使の羽を背負って
永久への旅にでかけた。
おじいさんとおばあさんがいる
ぬくもりのある世界へ。

おじさんが急変したとき
オレは買ったばかりの髭剃りで
おじさんのひげをそった。
振り返ればオレが最後にしてあげられたこと。
その髭剃り。オレは肩身の品としてもらうことにした。

土曜日にお通夜のために帰省。
日曜日に葬式。

やっぱり、セレモニー。
こういうのってやなんだよね。
もう少しおじさんのこと
話したかった。

まぁどんな方法があるのかといわれれば
お経なんかさ唱えずさ
おじさんについて
会葬者が一言思い出言っていくとかさ、
おじさんの思い出をビデオかなんか使って
放映するとかさ。

おじさんはその性格を暖かく包むように
たくさんの明るいきれいな花々で包まれた。
そう、今去り逝くために・・・

そして、無事おじさんを見送りした。
斎場にも行った。
お骨も拾った。
おじさん、骨がしっかりしていて
ちゃんと形としてあらわれてきた・・・
正直、びっくりした。
おじいさん、おばあさんの骨を拾ったときは
そこまで骨格がはっきりした状態ではなかったので
拾うのにためらいが大してなかったが
今回はあった。
ものすごくあった。

だって、拾うとおじさんのかたちなくなっちゃうでしょ?





おじさんの死においてまたまた
2番目のあばさんの悪行が目に付いた。
今回は、書かないよ。
下手な文章で汚したくないよ。



おじさん、安らかに・・・

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