『Φは壊れたね』
ISBN:4061823922 新書 森 博嗣 講談社 2004/09/10 ¥861

久々の新刊。S&Mシリーズ、Vシリーズと完結し、
次回はいつ出るんだろう?と期待していたところ
いつの間にか、書店に登場。

今度のシリーズはもえの後輩が中心か?
内容はネタバレなので、大してかけないが、
やはり森氏の文章による描写は大変興味深い。
一つ一つの細胞が一気に広がりを見せるかのように
そして、一瞬の隙もなく
コトバの迷宮に、いざなう。

だが、正直物足りなかったかな?
すらすら読めてしまった。
今までだと読むのにかなりの時間を労してしまった。
というより、大切に読んでいけたような気がする。

これを普通は飽きたっていうんだろう。

そういう、日常に取り込まれたことの一部を
『慣れ』という。
私は森ミステリィに慣れたのか。
この、同化に素直に喜んでよいのか、
この、ありふれた感情に流されてよいのか、

自分の領域に何者かが侵入する。恐怖と興味が
同居し、そして、警告を鳴らす。
物事を知ると言う恐怖を。
わかっているのだろうか?
領域を侵すということはそこに自分の
存在と照らしあわす努力をしなければならず
また、一切他にもらしてはならない。
安易に開けたその扉は
もう閉じることはできない。

扉を開けた後では、その扉の意味や重さを
忘れてしまう。それが、飽きるというものだ。
気づいているのか?
あなた自身が飽きているということを。

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